なぜ計画通りに行かないのか?
「知っている」から「できる」になるためには、以下のようなサイクルが必要だと言われています。
①必要性を感じる
②やり方を覚える
③失敗できる環境を整える
④実際にやってみる
このサイクルを繰り返すことによって、徐々に「知っている」から「できる」に変わっていきます。
では、なぜ計画通りに行かないのかというと、「①必要性を感じる」と「③失敗できる環境を整える」が疎かになっていることが多いからです。
まずは「①必要性を感じる」について。
経営者(または経営陣)は計画を立てる側なので、その計画を実施するとどんな良いことが期待されるのか、またはその計画を実施しないとどんな悪いことが予想されるのか、といったことを理解しており、計画を実施する必要性を強く感じています。
それに対して従業員は、その計画を立てた理由や根拠がきちんと説明されていないことも多く、頑張ったところで給料が上がるわけでもないので、新しいことを始めて負担が増えるよりも、今まで通りのやり方を続けた方が良い、と考える人がほとんどです。
こういった理由から、経営者(または経営陣)だけでできることは計画通り実施されるのに、従業員が関わることはうまく行かない、といったことが起きます。
次に「③失敗できる環境を整える」について。
人は誰でも、できることなら失敗したくありません。
新入社員ならまだしも、ある程度社歴が長かったり、役職についていると特にその傾向が強くなります。
新しいことを始めれば最初はうまく行かないのが当たり前なのに、経営者(または経営陣)はやり方を教えればすぐにできるようになると期待し、うまく行かなければやる気がないとか能力が低いといった評価をしがちです。
こういった理由から、せっかく従業員が前向きに取り組むようになっても継続せず、結果的にうまく行かないといったことになります。
「知っている」から「できる」になることは容易ではなく、うまく行っていない企業の方が多いはずです。
だからこそ、それができるようになれば、それだけでも他社との差別化要因に繋がります。
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