利益は出ているのにお金が残らない
「決算書を見るとちゃんと利益が出ている(黒字になっている)、それなのに通帳の残高は減ってきている。」
こういった相談を受けることがよくありますが、その理由は「決算書の利益」と「現預金の残高」は連動しないからです。
「利益が100万円出たら現預金も100万円増える」なら分かりやすいのですが、実際にそうなることはほとんどありません(まれにそうなる場合もあります)。
「なぜそういったことが起きるのか」ということを理解するためには、まずは決算書を作る目的を知る必要があります。
決算書を作る一番の目的は「納税」です。
つまり、国が決めたルールに基づいて、すべての企業が公平に(平等に)税金を納めるために決算書を作っています。
そもそも、「資金繰りの管理に利用しよう」「経営の判断に役立てよう」といった理由で決算書を作っているわけではないため、決算書をそのまま利用するだけでは経営に必要な情報がよく分からなかったり、時には勘違いしてしまうこともあります。
そういった背景をしっかりと理解している企業は、独自の管理方法を使って決算書を上手く活用しています。
皆さんにとって一番身近なケースが銀行だと思います。
銀行は融資の審査を行う際に決算書を利用しますが、「決算書のこの部分はそのまま信用しても良い」「逆にこの部分は修正しないといけない」などといったように、独自の判断基準に基づいて審査を行っています。
具体的な例としては、「当期純利益+減価償却費=年間返済可能額」と評価している銀行が多いです(決算書には年間返済可能額という項目はありません)。
銀行以外の一般企業でも、管理会計(決算書以外の数値管理)の手法を利用して決算書を活用している企業も多くあります。
管理会計は各企業によって使い方が異なるため、自社の参考になる具体的な情報を集めることは簡単ではないのですが、決算書が健康診断なら管理会計は精密検査ぐらいの違いがあるため、自社の経営の質を一段上げたいと考えている方はぜひ取り組んでみてください。
無料相談も行っておりますので、「まずは資金繰りの管理だけでもできるようになりたい」「管理会計を行うためには具体的に何から始めたら良いのか分からない」「管理会計についてもう少し詳しく話を聞きたい」といった方はぜひご相談ください。
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